植村康平建築設計事務所

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秋田・青森探訪

人生初の秋田、青森へ行ってきました。念願だった十和田市現代美術館(設計:SANAA)と青森県立美術館(設計:青木淳)、そして帰り道には数年ぶりにアオーレ長岡(設計:隈研吾)を訪れることができました。
最初に訪れたのは十和田市現代美術館。ここを訪れるまではのどかな田園風景が続いておりましたが、美術館は大通りに面しており周囲は"街中"といった印象でした。十和田市現代美術館は一つ一つの美術作品に見合ったボリュームの展示室が敷地内に点在しており、それらの展示室が一本の回廊で結ばれているのですが、回廊は美術館の機能上屋根と建具こそありますがとても開放的に造られており、まさに外部を歩いているような感覚でした。展示室の外部にもアートが点在しており、ここまで開放的でわくわくする美術館は初めてでした。
青森県立美術館は仕上げの使い分けやサインの妙は言うまでもありませんが、展示空間のボリュームのメリハリに感動しました。特にシャガールの絵が展示してある大空間は、建築で体感できるスケールを超越しており、まるで大自然の中にいるかのような錯覚を起こさせるほどでした。
アオーレ長岡は竣工直後に一度訪れておりそれから数年経過しておりますが、街に開放された"ナカドマ"は以前賑わっており、広く市民に愛されている印象でした。

豊橋の住宅模型更新

豊橋の住宅の打ち合わせが着々と進んでおります。
間取りや開口部の大きさを微調整しながら徐々に色(仕上げ)のイメージも膨らませていきます。これ以降もさらにバージョアップしそうです。シンプルながらも個性のある住宅に仕上げていきたいと思います。

JIA東海住宅建築賞2016

7/2日に名古屋大学で開催された、第4回JIA東海住宅建築賞2016の公開審査に行ってきました。
東海4県で建てられた住宅が約50棟程展示されており、来訪者も自由に閲覧できるようになっておりました。審査員は青木淳さん、中村好文さん、長谷川豪さんと豪華なメンバーで、各パネリストたちが審査員に直接プレゼンテーションを行い、そしてそれを間近で伺うことができました。今自分が考えていたこと近くて共感できた作品や、新しい発見や驚きなどがあり、大変勉強になりました。年の近い若い建築家の方々にも会うことができとても刺激的な1日になりました。
タイミングが間に合うかどうかは分かりませんが、来年は是非出展できればと思います。

建築探訪@多治見

岐阜県多治見市に建築探訪に行ってきました。
一つ目は先月OPENしたばかりのモザイクタイルアートミュージアム(設計:藤森照信)。山のような丘のような特徴的な外観は不思議なスケール感で、遠くから見ると小さいかな、と感じましたが近くに行くととても大きく感じました。背景に建物がなく一般的な窓や装飾品がついてないのでそう感じさせたのかな、と思います。人が吸い込まれていくようなアプローチや自然光を上手く取り込んだ採光計画がとても印象的でした。
二つ目は2002年にOPENしたセラミックパークMINO(設計:磯崎新)。大学生の頃に新建築で見て色々と参考にしておりましたが中々行けておりませんでした。建物自体は有機的な形ではないですが、建物の内外を流れる水の動きや音、風などが自然と人工物である建物を見事に調和させていました。
規模こそ違いますが、色々と住宅設計に参考になるエッセンスを吸収できました。

L.E.J.I.A No.02

通年で開催されているJIAのレクチャーイベントのNo.2「作用しあう建築のつくりかた」に行ってきました。
今回は一緒にプロジェクトを進行されている東畑建築事務所の久保さんとstudio-Lの内海さんのお話を伺いました。
コミュニティデザインという言葉はメディアを通じて知っていましたが実際ににどのような事を考え、実践され、そしてどのような成果があり、どのように建築(設計)に関わっているかを聞くことができ大変勉強になりました。
住宅設計などでクライアントの方や現場の監督さん、職人さん等と良い人間関係を築いていくコミュニケーション能力も建築家にとっては重要なスキルの一つだと思いますが、やはり公共建築になると設計の規模も大きくなり、さらに関わってくる人間も膨大な数になっていき、さらには設計している建物がそれだけで完結するとは限らず市町村全体の暮らしや生活に影響を与えていくため、当事者である一人の建築家ではコントロールしていくことが難しいくなっていきます。そんな時に第三者的な立場でプロジェクトの進行や運営、企画を行っていただけるコミュニティデザイナーの力はとても偉大だな、と感じました。